2020/02/03
「野菜の王様」と言われるモロヘイヤ。
その栄養と効能はあらゆる野菜の中でもトップクラスです。
ぜひ赤ちゃんの離乳食にもうまく取り入れていきたいですね。産後のママの体力回復にももってこいです。
ここでは、モロヘイヤの栄養や効能、離乳食取り分けレシピ、栽培についてご紹介いたします。
モロヘイヤが離乳食に最適な栄養と効能
モロヘイヤに含まれる主な栄養は、
・カロテン(抗酸化作用。内臓や皮膚などの健康を保つ)
・ビタミンB群(炭水化物、脂肪、タンパク質の代謝に必要)
・カルシウム(骨や歯を丈夫にする以外にも多様な役割のある必須ミネラル)
などがあります。
可食部100gあたりの主な栄養をメジャーな野菜と比較してみましょう。
(資料:科学技術庁資源調査会編「五訂日本食品標準成分表」より)
カロテン(一日所要量1800㎍)
しそ…11000㎍
モロヘイヤ…10000㎍
にんじん…8200㎍
ほうれん草・・4200㎍
西洋かぼちゃ…4000㎍
小松菜…3100㎍
ビタミンB1(一日所要量0.8~1.1mg)
えだまめ…0.31mg
にんにく…0.19m
モロヘイヤ…0.18mg
さやえんどう…0.15mg
ビタミンB2(一日所要量1.0~1.2mg)
モロヘイヤ…0.42mg
しそ…0.34mg
パセリ…0.24mg
ブロッコリー…0.20mg
カルシウム(一日所要量500~600mg)
パセリ…290mg
モロヘイヤ…260mg
しそ…230mg
小松菜…170mg
食物繊維(一日所要量20~25g)
しそ…7.3g
モロヘイヤ…5.9g
ごぼう…5.7g
レタス…1.1g
この他にも、ビタミンCや鉄分、カリウムなどさまざまな栄養素を含んでいます。
これは毎日の食事にどんどん登場させていきたいですね!
モロヘイヤで離乳食初期~後期に作るレシピ
離乳食初期~後期くらいまでは、大人のスープから取り分けるのがいいと思います。
・モロヘイヤスープ
☆材料(約3人分)
・モロヘイヤ…半束
・玉ねぎ…1/2個
・お好みのきのこ(しめじ、えのきだけなど)…1/2~1パック分
・だし(煮干し+昆布だとミネラルが多く摂れます)…600㏄
・塩…適量(小さじ2~)
・しょうゆ…適量
☆作り方
1.モロヘイヤは葉を摘んで食べやすい大きさに切ります。玉ねぎは薄切り、きのこは食べやすい大きさに切ります。
2.鍋にだしを入れ、きのこ、玉ねぎを入れて弱火で煮ます。
3.2がふつふつ沸いてきたら味見をして、きのこと玉ねぎのうまみが出ていることが確認して赤ちゃん用の分を取り分けます。
4.3に塩を入れてまたふつふつと煮ます。5分くらいたったら再度味見をして、塩気が適度にきいておいしいと感じたところでしょうゆを軽く小さじ2ほど入れてみて最終的に味を決定します。
→初期ならバーミックスなどでトロトロにして、そのまま食べたりおかゆと混ぜて。中期以降は豆腐や麺類、白身魚やささみなどと一緒に食べるのもいいですね。
→大人は4で塩を入れる段階で一緒に豆腐、ささみなどを入れると栄養アップになります。おろしにんにくを加えたり、仕上げにごま油を垂らすと風味アップ。
モロヘイヤは生で摂取する方が栄養価が落ちずよいと言われています。
離乳食完了期からは、生で他の夏野菜もたっぷり摂れるレシピをおすすめします。
・山形の郷土料理「だし」
暑い時でも火を使わず手軽にできて、たくさんの野菜が摂れるすぐれものレシピです。適度な粘りで食べやすく、ごはんや豆腐と一緒にもりもり食べたくなります!
☆材料(野菜の分量は好みで変えてください)
・モロヘイヤ…半束
・きゅうり…1本
・なす…1本
・青じそ…5枚
・オクラ…3本
・(あれば)みょうが、長芋など…適量
・かつおぶし…大さじ1程度
・しょうゆ…大2程度(味見しながら分量を調整してください)
☆作り方
すべての野菜を細かく刻み、かつおぶしとしょうゆを入れて混ぜ、冷蔵庫でしばらくなじませます。翌日からが味がなじんでおいしく食べられます。
ごはんにのせて食べるもよし、冷ややっこにかけるもよし、冷やしうどんやそうめんとの相性も抜群です。
ツナを足したり、納豆や卵と混ぜたりして栄養をプラスするのもおすすめです!
モロヘイヤは離乳食でもOK!家で栽培してみよう
モロヘイヤを子供にもたくさん食べさせてあげたいと思っても、一袋にはさほどの量は入っていませんよね。しかも天候不順の年は一気に野菜の価格が高騰するので、都会暮らしだと辛いところです。
だったらおうちで栽培してみましょう!
ベランダでのコンテナ栽培も簡単です。6月くらいまでなら苗は植え付け可能ですので、お近くのホームセンターをのぞいてみましょう。
多くの夏野菜は、夏の日中はしなびたようになってしまうにもかかわらず、モロヘイヤだけはシャキッとしてどんどん成長します。
なんとコンテナ栽培でも1メートル以上の草丈になることもあります。
なので、あまり高くなりすぎないように適度なところで摘心をかねて収穫するとどんどん脇芽が増えて、さらにたくさん収穫できるようになります!
1家族あたり2株ほど植えておけば、夏場のモロヘイヤには事欠かないでしょう。
【注意!】
ただ、モロヘイヤの実や茎の部分にはストロファンチジンと呼ばれる毒があり、若葉も多少含まれているそうです。特に種が猛毒ですので、花が咲き始めたら収穫を終了しましょう。
ストロファンチジンには心臓の収縮を増強させる作用があり、他にも動機、息切れ、 めまい、全身倦怠感、嘔吐、下痢、呼吸困難などを引き起こします。
若い時期に収穫したモロヘイヤには毒はなく、売られているモロヘイヤは適切な時期に収穫しているため茎を食べても大丈夫です。
しかし花が咲き始め収穫期を過ぎてしまうと茎に毒成分が含まれることがあるので、おうちで栽培したモロヘイヤは基本的に葉っぱだけを食べるようにしてください。
おわりに
いかがでしたか?
これだけ栄養満点な野菜の王様モロヘイヤ、うまく夏の食生活に取り入れていきたいですね。
おいしく安全に食べて、夏バテを遠ざけましょう!
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